改善事例紹介_弊社支援先X社

経営改善の事例紹介

~卸売業X社の事例~

このページでは、弊社が支援しているX社の改善事例を写真と具体例を交えながら取組内容の一部をご紹介いたします。まずは、Ⅹ社代表取締役Ⅹ氏のお話をご覧ください。

自社の改善活動を通じて私自身が変わりました。日々どうしたら良いのか悩んでいましたが、私と同じように悩んでいる社長や経営幹部の皆様の助けになれるように弊社の活動実績を公開し、活用してください。
  X氏
X社 代表取締役

当時のⅩ社の概要

概要

①従業員の平均年齢61歳

②現社長(2代目57歳)の子守をしていた従業員が現役営業社員(73歳)

③従業員の採用活動を行っていなかった為、従業員の高齢化が進んでいる

創業65年と大変歴史ある企業様です。所在地は道南にあり、従業員10名の卸売業を営んでいます。カリスマ性のある創業者が急逝し、2年前に息子が代表取締役に就任しました。従業員の採用活動を行わないことによる高齢化が顕著に進んでいます。

問題点

経営者が経営に無関心

①各人が孤立して業務を行っており、問題が発生しても共有されていない

②経営陣が経営に対する意識が低く、経営状況全体を理解していない

改善のポイント

(1) 会社内の建設的に言い合える雰囲気作り
  ①必要な連絡をタイムリーに (意味が無いと廃止された朝礼の復活)

  ②少人数ではあるが対策チームを設置
  ③意見を言えるような公式な場を設置(社内会議の復活)

(2) 経営に関する知識習得
  ①経営に必要不可欠である適切な判断力を養うための学習開始

  ②従業員向けに決算報告会を社長自らが行う

(3) 経営陣が放置していた問題をみんなで解決
  ①経営陣が把握していない重大な問題の洗い出しを全員で取り組む

  ②その問題の原因分析、改善方法検討、再発防止策の検討
  ③再発防止策を実施した後の進捗管理

(4) すぐできる改善はすぐに始める
  ①事務所内の5S活動の開始

  ②メーカー担当者の同行営業の開始

何はともあれ、写真で分かる顕著な実績をご覧ください。

事務所の外観編

会社の顔である玄関を含めた外観の写真です。色あせて剥がれかけたポスターに、古びたガラスフィルムが貼ってあります。これらが原因で古臭く汚い印象を与えます。

ポスターを撤去し、汚い印象を与えるフィルムをはがしたところ。これだけでも古びた印象は無くなりますね!

コードジャングル編

謎のコードが天井からぶら下がっており、初見は非常に違和感がある。ここで重要なのは、毎日見ているとこの光景に違和感がなくなってしまうところが最大の問題点なのです。つまり異常な光景も毎日見ていれば、もう日常です。

まず、コードが天井から垂れ下がるという異常な状況を理解し、撤去するという行動に至りました!これだけでも事務所が大分スッキリしました!

怠慢型すりガラス編

このガラスはすりガラス等ではありません。また、写真がぼけてしまったわけでもありません。普通のガラスも掃除をしないで時間をかけるとすりガラスが完成します。皆様の事務所は大丈夫ですか?

衝撃的な透明度ですね。そこにガラスがあるかどうかが分かりませんね。ガラスが綺麗かどうかでその会社の意識度がすぐわかります。

それではここからは、実際の支援内容を見ていきましょう。

【会社の良い雰囲気作り編】

業務改善検討会の実際の様子

この時は人手不足の対応策をみんなで出し合いました。対応策を考え、意見を出し合います。グループ単位での発表の風景です。意見を出し合う時にはポストイットを活用しています。

→声の通りやすい、よく発言する人以外の意見も汲み取ることが出来るようになっています。
→意見募集の際も、このプログラムを活用することで意見が出やすくなり、会議が活発になりました。

朝礼の再開!

こちらの企業では、過去に何度となく朝礼を取り入れています。しかし、長くて数ヶ月、短ければ数週間で自然と無くなってきました。このようなケースでは朝礼で何を行うか、何のために行うか、明確化されていないケースが非常に多く伺えます。この企業のケースでは、朝はやることが多いことから、最低限ではありますが、下記の項目を共有することとしました。

①メーカーからの連絡
②在庫状況の報告
③入庫状況の確認
④みんなに知っておいてもらいたい情報の共有

このように開始した朝礼ですが、私たちからの指導開始から現在に至るまで約4年間継続しています。尚、朝礼の報告内容は更に増えています。やはり情報を共有することは大切なことですね。

改善対策チームを設置!

この企業の総勢は、10名です。この10名ですから当然皆でやる必要があります。そもそも少人数でわざわざチームなんか・・・。という意見もありました。しかし、チームにすると意外な効果があります。自分の役割がより明確化します。さらにもう一つ。公式に意見を表明できる場が出来るということです。この効果は非常に大きいのです。自分の役割が明確になり、公式に意見を表明する場所が出来ると、人は不思議と話したくなるものなので。このチームを設置することで、実際に改善活動が進んでいきます。このことが起爆剤となり、更なる改善を求めるようになります。現在も改善の連鎖が起きています!

少人数が故に、今までは社長自身が全ての改善活動の責任者を行っていましたが、うまくいっていませんでした。この改善チームでは従業員をリーダーにしていることもポイントの一つです。社長から明確に権限を与えることで、責任感が芽生えて生き生きと改善活動に取り組んでいます。このことは、今までは社長の独断ですべてが決まるという風潮を一掃し、会社全体を良くするために、みんなで考えて決めたことという雰囲気作りの肝となっています。

【えっ!経営幹部を改善?編】

この企業、現在では日々の業績管理は勿論の事、予算管理(作成も含む)、資金繰表の作成、銀行交渉まで行っています。

弊社が支援した当時は、今のレベルからは想像できないものです。決算書をそもそも見たことが無い。触れる機会は年に1度くる税理士から署名を求められた時のみでした。利益に関しては把握しておらず、把握しているのは「売上高の上下」。この少ない情報で会社を切り盛りしていたのです。

会議を通じながら、時には講習を行い、経営幹部に経営の基礎学習を行っています。急には不可能ですが、徐々に知識を身に着けて現在に至ります。

この過程では、「なぜこの知識が必要なのか」を徹底して体感していただくことにしています。例えば手形に関して。経理の担当者しか分からない状況でした。手形帳を実際に見て、どれだけ便利で、どれだけ危険なものなのかを分かりやすく説明します。そうすることで、手形管理の必要性をご理解いただき、手形管理を開始していただくことになりました。

損益、貸借の関係性が十分に理解できた段階では、予算作成を指導し、合わせて資金繰計画の指導も行います。

今までは、「売上高の上下」にすがるという少ない選択肢しか持たない社長でした。当時の社長を思うと、とても辛い状況だったと思います。今はどうでしょう。社長自身が立てた予算計画です。これは資金計画上必要な予算です。従業員、金融機関から質問があっても自信をもって、受け答えが可能です。

支援開始当初は、私が従業員さん向けの決算説明会を行っていました。現在では社長自信が決算説明会を行い、従業員さんに細かく説明しています。

会社を変えたければ、まずは社長自身が変わるのが一番の近道です。当社では経営幹部の育成にも力を入れています。その一環として次世代経営塾を開催しています。

【売掛金埋蔵事件】回収してないこと知らなかった事件!

関与当初には、企業の実態調査を行います。会社の実態財務状況調査の段階で、売掛金の未回収残(貸し倒れではなく、単純な遅延分)が総額16,000,000円あることを指摘しました。驚きの余り声が出なくなった社長の姿を今でも忘れることが出来ません。

これは、長年営業担当者任せにしており、無法地帯となっていたことによります。

判明次第、すぐに対策と再発防止策を打ちます。すぐに回収遅延先リストを作成し、全件社長同行を行い、遅延解消交渉を図っています。

ここからも大切です。新たな回収遅延先を絶対に増やさない取り組みです。遅延ルールを決め、新たに条件に当てはまればリスト入りするようにします。こうすることで、知らないところで増えていたということを根絶します。また、月次管理で回収状況が思わしくないところは、必要であれば上司と再同行し粘り強く交渉します。

現在は年間2,400千円ペースで売掛金を回収しています。「むらずみさんが居なければ、間違いなく膨らみ続けていました。」

このX社の場合、当社が支援して間違いなく16,000,000円は得した事になります。

私は何だか、まるで埋蔵金を発掘したかのような気分(ココ掘れ犬)になり、嬉しくなったのを覚えています。

【少ない賞与と感謝の手紙編】

社長は業績管理を開始し、経営全体をしっかり見渡せるようになりました。見渡せるようになると、従業員さんが如何に会社の為に頑張ってくれているかが良く見えるようになりました。まだまだ改善途中で、業績も回復傾向にはあるものの、依然厳しい状況です。そんな中、社長から従業員への感謝を込めて、賞与を出したい旨の相談を承りました。額面としては少額しか出せそうにありません。従業員への感謝の気持ちは何もお金やその額面だけではありませんとお伝えしました。

この企業では20年ほど飲み会が行われていなかったそうです。決算報告会の後に全員そろって飲み会を開催しようという話になりました。このこと自体が既に奇跡です。この決起集会で決して多くはない賞与と社長から感謝の手紙を渡しました。

従業員さんの嬉し涙を私は一生忘れることはありません。また、この仕事をしていて本当に良かったと思えた瞬間でもありました。

最後までご覧いただきありがとうございます。
今回は実際に支援していただいている具体的な支援例やエピソードをご紹介いたしました。今後も実際の支援例などをアップしていきたいと考えおります。

今回の事例紹介の許可を頂きましたX社X社長、ご協力に心から感謝いたします。また感動するような楽しいことを一緒にやりましょう!

株式会社 むらずみ経営 コンサルタント 大橋尚弘